夜とAngenieux
悪くはないと思う。とても綺麗だし。ちょっと寂しげな雰囲気。
ただ、これはレンズとイメージセンサーの性能でこう撮れてるのだとも言える。
理屈の上では、同じ機材なら誰でも撮ることができる。
(露出の選択とか構図的なことなどは撮った人間の選択による部分なので、そういうところが技術、いやセンスの違いになるのかなぁ?)
また、機材をどう使うと写真がどうなるのか、という”知識”があれば誰でも撮れるという部分もあって、その知識に引っ張られて同じような撮り方ばかりするケースもある・・・私自身のことなんだけども。
例えば、まさに↑の写真がそうなのだが、このように大きく背景をボカしたりするとなんというか情緒的な感じというか、感傷的というか、なんとなくそこに物語を乗せることができる。
そう、乗せられるのだけれども・・・うーん。
わかりやすいと言えばわかりやすい。
雰囲気がそれっぽくて、その雰囲気を狙ってるということは、それだけは伝わる。
私はそういう撮り方をすることが多くて、雰囲気は出てるのだけれども、ただそれだけという写真が多い。
要するに、困るとすぐ雰囲気に逃げてるわけだ。
それがそれ程悪いとは思ってないのだが、少々飽きた。(笑)
あとレンズに凝ったりすると開放で撮ることが多くなる(皆も?)。
やはり絞りを開放にするというのはレンズの性能という面では厳しくなる=個性が出やすい。
気がつくと写真というよりレンズの個性的な描写が主目的になってしまっていて、写真としてはどうなの?というものでも、ああ、この個性的な描写が!に快感を得る。(笑)
それも一つの楽しみ方だけど。
うまい人はあんまり開放なんかでは撮らないし、そういう簡単な、何というか雰囲気だけを演出したりしない気がする。
きっちり絞って撮って、それでいてなんとも言えない雰囲気を感じさせるし、ストーリーを想起させたりするし。
写真に力があるっていうのはああいうのを言うんだろうな。
ぼわぁっとボカした写真じゃあんまり力を感じないものなぁ。
難しい。
難しいけど、楽しい。
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